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【テニプリ】闇菊【R18】

第43章 【シルシノイミ】




ああ、コレからも私のこと、求めてくれるんだ……
お母さんが帰ってくるまでじゃなくて、学校が始まってもまた抱きしめてくれるんだ……


そう思うと幸せで、その肩にそっと寄り添うとまた涙が溢れた。


普段、お母さんと並んで座るソファーで、英二くんと寄り添って座っているかと思うと恥ずかしくて、それどころかお母さんには絶対言えないことまでしちゃったんだけど……


お母さんには英二くんを泊めること、なんて言ったらいいんだろう……
ナオちゃん達とのこと、ちゃんと言えば分かってくれるだろうけど、さすがに怖いからセフレに泊まってもらうってはっきり言えないし……


とにかく、ナオちゃんのこと話したら心配してすぐにでも帰って来ちゃいそうだし、事後報告でいいよね……?


「にゃーん♪」


ふとネコ丸の鳴き声と脚にすり寄る感覚で我に返り、あっ……と顔を足元にむける。
おー、ネコ丸、久し振りー♪、そう英二くんが抱き上げて頬ずりをする。


そんな英二くんとネコ丸を微笑ましく思いながら、急いで乱された服を直して立ち上がると、グッショリと濡れたクッションに気がついて、恥ずかしさから慌てて背中に隠す。


コレ、洗って来ちゃいますね、そう手に洗面所に向かおうとして、ふと気がついて振り返る。


「あ、シャワー使いますか?だったら先に……」

「そだね、借りちゃおうかな、あっ、小宮山も一緒に浴びるー?」


なんて英二くんがニイッて笑っていうから、浴びません!、そう熱くなる頬で即答すると、そんな私に英二くんは、ちぇーって頬を膨らませて、ま、いいや、一週間もあればそのうちねー?、なんてウインクをする。


こ、これは……私の考えが浅はかだったかも……?


玄関先から荷物と大五郎を抱えて、小宮山、これ、どこ置くー?、そう笑顔で戻ってきた英二くんに、あ、私の部屋に……、そう答えながら、これからの一週間を嬉しく思うと同時に、一抹の不安を感じて苦笑いをした。

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