第43章 【シルシノイミ】
小宮山が身をよじらせた次の瞬間、ガンっと勢いよく頭を床に打ちつける。
痛っ……、そう小宮山が上げた小さい声と、快楽で寄せた眉間のシワとは別のシワにハッして、本能に忠実だった腰の動きを一旦緩める。
……そうだよな、こんな固い床の上じゃ、小宮山、痛いよな……
今まで、小宮山のことなんかお構いなしで、いつも自分の欲望だけで抱いてきた。
教室の冷たい床や机の上だったり、外の土の上だったり、酷いときなんかコンクリートの上でも構わずヤッてきた。
いくらオレの学ラン下に敷いたって、あんま汚れないだけで、痛いのは変わんないよな……
オレってばやさしー、なんて自己満足して、悪いけど、なんて口先だけで、小宮山のことなんかなんも考えてなかった自分に腹が立つ。
小宮山の背中に手を滑り込ませると、その身体を起こして引き寄せる。
ゴメンな……、そう呟いてそっと打ちつけた後頭部を優しく撫でると、そんなオレの様子に、英二くん……?、そう小宮山は戸惑った声をあげた。
「小宮山、移動するからしがみついてて」
え……?、そう意味が分かってない小宮山を抱えたまま立ち上がると、ひゃっ!、と軽く悲鳴を上げた小宮山は、オレにギュッとしがみつく。
そのまま抱えて移動すると、リビングのドアを開けて、目に留まったソファーに小宮山を浅く座らせる。
ごめん、ベッドまでは余裕ない、そう言って小宮山の腰の下にクッションを滑り込ませた。
その座った体制のまま、また一気に小宮山のナカに押し入ると、くうっと息を止めた小宮山のナカからドクドクとサラサラの蜜が溢れ出す。
あー、やべ、フいちった、そう思って、このクッション、洗える?そう小宮山に問いかけると、虚ろな目のまま小宮山が小さく頷いたからホッと胸をなで下ろす。
安心したら後はまた気持ちが盛り上がってきて、溢れ続ける熱い愛液がオレと小宮山の結合部分を流れて、クッションに染み込んでいく様子を、優越感に浸りながら眺めた。