第22章 【カベノムコウ】
「ちょっと体制キツいかもしんないけどさ、しっかりしがみついててよね」
手際よく準備を整えた英二くんは、私の下着をさっと片足から引き抜いて、そのまま膝裏を持ち上げて高く上げさせると、秘部に彼自身を押し当てる。
その様子に、え、立ったまま?って慌てて驚くと、そ、立ったままって彼はもう一度ニヤリと笑い、それからグイッと私の中へと侵入してきた。
「ん、あっ、……ひぁん!」
無理な体制のまま一気に突き上げられると、片足で爪先立ちになっちゃって、バランスがとれなくて慌てて英二くんにしがみつく。
そんな私を英二くんは壁に押しつけ安定感をもたせると、そこから何度も突き上げて、その度に私の身体が浮き上がるようで、初めての体制での動きにどうして良いか分からなくなる。
それに私の背中の薄い壁一枚隔てた向こう側は沢山の生徒達の笑い声が響いていて、その話す内容までしっかりと聞こえてきて、逆を言えばこちらの声まで全部聞こえてしまうわけで……
そりゃ、今までだって学校でさんざんシてきたわけだから、そのたびに見つかる不安と隣り合わせの行為だったけれど、それでも人気のない場所や時間帯を選んでだった。
だからこの突然訪れた、沢山の生徒達のすぐ側にいる状況での行為は、いつも以上に怖くてドキドキして、必死にあふれる声を我慢する。
そんな不安な気持ちとは裏腹に、英二くんから突き上げられる度に身体は敏感に反応してしまい、秘部からあふれ出した愛液が私の太股を伝い流れていく。
「ん、ん、んぁっ……んんっああっん!」
必死に耐える声が我慢しきれなくなると、英二くんの動きがゆっくりになり、聞こえるって、そう小さい声で彼が囁く。
そんなこと言ったって英二くんが出させているんじゃない!そう恨めしく思い視線で訴えると、そんな私の意志が通じたのか彼はニヤリと笑った。