第22章 【カベノムコウ】
「え、英二くん……!?」
物置に飛び込んだ英二くんはしーっと人差し指を口に当ててニヤリと笑う。
突然の出来事に頭が着いていかず、どうして?って目を見開くと、小宮山があんな顔するから悪いんじゃん?そう耳元でそっと囁かれる。
「だってソレは英二くんが……」
キスするから、そう言い終わらないうちに英二くんは私の唇をキスで塞いで、そのまま舌を絡ませ私の意識をすべて持って行く。
はあっ……キモチイイ……
いつものことだけど、英二くんのキスは私の意識も身体も全てをトロトロに溶かしてしまう。
トロンとしたところで彼の手がスカートの中に侵入してきたから、我に返って慌ててその胸を押し返すと、ここで?そう必死に視線で訴える。
「だってオレ、LHRの時間からずっと我慢してんだもん」
もう限界~、そう言って彼はもう一度私の身体を引き寄せて、すっかりその存在を主張している彼自身をグイッと押し付けるから、お腹にあたるソレがピクピクと動くのを感じ、恥ずかしくて顔が熱くなると同時に、別の熱がジワリと私を襲う。
だけどそんなこと言ったって、薄い壁のすぐ向こうには、今も下校する沢山の生徒達の笑い声が響いている。
しかもここは階段下の物置、2人立っているこの狭いスペース以外、沢山の荷物が積まれていて、それ以上の行為をする場所なんてない。
ついでに言うと委員会まで時間もない。
でも私の抵抗なんていつものことだけど無駄な努力で、押し戻す手はあっさり彼によって引き戻されて、コエ、我慢してよね、なんて耳元で囁かれて耳たぶを甘噛みされると、もうゾクゾクしてしまって、一気に全身から力が抜けてしまう。
そんな私の気持ちを全て見透かしたように英二くんはニヤリと笑うと、私の秘部に指を這わせてゆっくりと掻き回す。
「んんっ……!」
いきなりの刺激に慌てて唇を掻んで声を我慢すると、はは、もう十分じゃん?そう言って彼は私の手からノートと筆記用具を取り上げて、それから私の手を彼の首に回させた。