第104章 【ホウカイ】
「アアン、英二・・・も、ダメ!、オネガイッ!!」
「分かったって、さっさとイケよ、うっさい、萎えんじゃん・・・」
喘ぎ声にうんざりしながらも、思い切り最奥を突きあげると、その女がビクビクと身体を震わせる。
やっとイッた、そう思いながら、自分も欲望を吐き出さす。
重なり合う身体・・・
下半身はスッキリしても、消えない胸のモヤモヤ・・・
唇が触れた場所に思い切り吸い付く。
首や胸に散りばめた紅い痕・・・
それが小宮山の胸のキスマークを思い出させて、余計に苛立っただけで・・・
「終わったんだから、もうお前、さっさと帰れよ!!」
自分の身なりを整えながら、吐き捨てるように呟く。
制服だし堂々とホテルには行けないから、まぁ、いいやって連れてきた自分の家。
家族にバレても関係ない、そう開き直るほど、普通の判断が出来なくなってる・・・
「そんな、英二、私、前から英二のこと・・・」
「そういうのはナシって最初に言ったじゃん・・・」
うぜー、そう冷たく吐き捨てると、女は泣きながら部屋を飛び出していく。
・・・やっぱ、学校のヤツに手ぇ出すと、こう言うところが面倒だよな・・・
そう考えると、セフレだった頃の小宮山は、本当にオレの思い通りになってくれて・・・
あんなにオレに夢中だったくせに、オレの仲間と浮気ってどんだけ酷い仕打ちだよ・・・
「英二ーーー!!!」
バンッ!と勢いよくドアが開いて、怒鳴り込んできたねーちゃん。
あー・・・やっぱ、家はダメだ・・・、そう頭を抱えて深いため息をつく。
「さっきの誰よ!、ちょうど玄関で鉢合わせしたんだけど、思いっきり泣いてたじゃない!・・・って、そういう問題じゃなくて!、なんで璃音ちゃんじゃない女の子連れ込んでんのよ!?」
人の話も聞かずにまくし立てるねーちゃんのその様子に、耐えきれず、うるさいな!、そう思いっきり怒鳴り返した。