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【テニプリ】闇菊【R18】

第103章 【ボクガシアワセニ】




すぐに気がついたのは、小宮山さんの衣服が乱れていることと、その顔がひどく汚れていること・・・
男ならその汚れの正体がなにかなんて、ひと目見ればすぐわかる。


それは、紛れもない精液・・・
間違いなく、英二がやったもの・・・


「小宮山さん・・・」


僕の呼び掛けに、一瞬だけ小宮山さんの肩が動いた。
だけど彼女は虚ろな目をしたまま、それ以上の反応を示さなくて・・・


その一切、光の感じられない目は、それほどショックが大きかったことを物語っていて・・・


ガタガタと震えている身体・・・
そうだ、こんな雪の日に、こんな薄着で・・・
小宮山さんのこの震えは、精神的なものだけじゃないに決まってる。


急いで学ランを脱ぐと、彼女の肩にかける。
小宮山さんが寒くないように・・・
それから、その晒された肌を隠すために・・・


「・・・ふ、じ、くん・・・」


微かに小宮山さんの唇が動いて、僕の名前を呼んだ。


「不二、くん、汚れ、ちゃう・・・」
「そんなこと気にしないでいいよ。」
「でも、私・・・汚い、から・・・」
「だから平気だよ、洗えばすぐに落ちるから・・・」


小宮山さんと目の高さを同じにすると、ポケットからハンカチを取り出して、彼女の口元をキレイに拭き取る。
それから顔や髪に掛かった精液をできる限り・・・


赤く腫れてきている頬・・・
視線を落とせば、だらりと下ろされた手首も同じで・・・


それは、きっとかなりの衝撃を与えられたに違いなくて・・・


「違う・・・違うの・・・私、が、汚い女、なの・・・他の、男の人に、あんな・・・」


放心状態だった小宮山さんの目から、ポロポロと涙が零れ落ちる。


「クソビッチ、だって・・・もう、いらないって・・・私が、汚い女だから・・・」
「小宮山さん!」


放心状態のまま、涙を流す小宮山さんはとても儚くて、今にも消えてしまいそうで・・・
思わずその身体を、力いっぱい抱きしめた・・・


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