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【テニプリ】闇菊【R18】

第102章 【サクジョ】




学校に到着した途端、感じた違和感……
遠回しにオレを見る生徒、ヒソヒソと話をする生徒……


「なんだよ?、言いたいことあんなら、はっきり言えよな!」


頭にきて思いっきり声を荒らげた。
小宮山のことで悩んでいたから、ますますイライラして……


「英二、まだ聞いてないのかよ?、あの噂……」

「噂……?」

「小宮山……昨日の夜、ラブホに行ったらしいよ?、青春台駅裏の……なんつーか……その、不二と……」


近寄ってきた友人の言葉に、ズシンと胸に衝撃が走った。
昨日の夜、小宮山があのラブホに……?
しかも不二とって……


なんだよ、それ……?
思わずカッとして、ふざけんなよ!、そう胸ぐらを掴みかかった。
驚いて遠巻きに見ていた生徒達が駆け寄ってきてオレを制する。


「小宮山と不二がんなとこに行くはずないだろ!、勝手なこと言うなよな!」

「落ち着けって、俺が言い出したんじゃねーよ!、PTA会長が見たって、さっき応接室で大騒ぎしてたんだよ!」


PTA会長が見た……?
そんなの、絶対、見間違いに決まってる!


だって、小宮山は、昨日、親戚の人が来て、オレの誕生日を断ったんだから……
小宮山と不二に限って、オレを裏切るなんてこと、絶対、ありっこないんだから……


だけど……最近感じていた小宮山への違和感……


「英二、大丈夫……?」


そいつの胸ぐらを掴んだまま俯いて動かないオレに、周りの女子が心配そうに声をかける。
その声にハッとして、ダメじゃん、そう自分に言い聞かせる。


オレが動揺したら、余計に噂が大きくなる……


つい取り乱して掴んだ胸ぐらから腕を離すと、ごめーん、そうペロッと舌を出す。
でも、それ、絶対人違いだぞ?、そう周りのヤツらに釘を刺す。


「小宮山も不二も、絶対、そんな事しないって!」

「英二がそう言うならいいけど……今、ふたりとも生徒指導室に呼ばれてるみたいだよ……?」


マジで?、そう大声をあげて慌てて走り出す。
オレ、行ってみんねー、そうみんなに余裕の笑みで手を振った。

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