第93章 【ウワガキ】
「小宮山、ダメだって!、マジで、これ以上したら出ちゃうから!」
「ひひんへふ……ほほはは……(いいんです……そのまま……)」
いやいや、良くないっ!、良くないからっ!、そう必死に小宮山を止めるけど、やっぱり小宮山はやめようとしないで……
そりゃ、その気になったら、簡単に引き離せるんだけど、でも欲望が邪魔をして、あと少し、もちょっとだけ、そう快楽に浸ってしまって……
そのうち、冗談抜きで、限界が近くなる。
「あー、もう!、小宮山、ごめ、も、とまんないっ!」
今まで、されるがままになっていた身体を起こすと、膝立ちになって小宮山の後頭部を押さえつける。
無我夢中で腰を打ちつけること、数回……
クッと小さい呻き声と同時に、小宮山の喉の奥に堪えきれなかった欲望を吐き出した。
ハァハァ、そう大きく息をしながら、いっぱい出ちった……そう口の中で射精の余韻に酔っていると、苦しそうな小宮山の眉間のシワで我に返る。
「ゴ、ゴメン、すぐ吐き出して!」
慌ててティッシュを数枚抜き取り、オレの欲望と唾液で濡れる小宮山の口に押し当てると、小宮山は涙目でオレを見上げて、それから、ゴクンと喉を鳴らす。
「なっ、なんで、そこまでしなくていいのに!」
ゲホッゲホッっと咳き込む小宮山の背中を慌ててさする。
だから、もうこんなこと、小宮山にさせたくないんだって……!
だったら最初から、口ん中に出すなって、話なんだけど……
あんまり夢中になっちゃって、つい、外に出すことまで頭が回んなくて……
「いいんです……英二くんのだから……」
咳が治まると小宮山は涙目のまま笑う。
私だって英二くんのこと、キモチヨクしてあげたい……、そう言ってくれる小宮山の気持ちが嬉しくて、でもその言葉の裏には、芽衣子ちゃんへの対抗心が見え隠れしていて……
そんな小宮山がいじらしくて、それからひたすら申し訳なくて、ギュッと力いっばい抱きしめた。