第93章 【ウワガキ】
「……えっと、じゃあ……その、シツレイシマス……」
焦らし焦らされ、危機一髪でM字開脚を回避すると、やっと上書きが終わったようで、小宮山は遠慮がちにオレ自身を握りしめる。
それから、舌先でチロチロと刺激を与えて、そのままパクッと口に含んだ。
その行動に驚いて、そりゃ、さっきはして欲しいって思っていたし、ずっと我慢してたから、素直にキモチヨクて嬉しいんだけど……
でもやっぱ、小宮山にこんなことさせるわけにいかなくて……
「小宮山!、ムリすんなって、んなことしなくていいから!」
「ひへ……はひほふふ……(いえ……大丈夫……)」
「だ、大丈夫じゃなくて!!、小宮山、フェラ好きじゃないじゃん!」
「ほんはほほ……へーひふん……ひほひ、ひ……?(そんなこと……英二くん、気持ちいい……?)」
恥ずかしそうに、チラリと視線だけあげてオレを見る小宮山……
うん、キモチイイ……って、そういう問題じゃなくて!
だいたい、咥えたまま上目遣いで喋るとか、もう、どんだけオレにサービスしてくれるわけ!?
って、だからそういう事じゃなくて!!
「そりゃ、キモチイイけど……ほんと、いいから……」
「……ほうひへ、へふは……?(……どうして、ですか……?)」
どうしてって……言えるわけないじゃん!
あのカラオケ屋でのこと思い出すだろうから、フェラはしなくていい、なんて、口が裂けたって言えるわけ……
そう悩みながら視線を泳がせると、小宮山はもう何も言わなくて、必死にオレ自身へと愛を注ぐことに集中する。
一生懸命、今まで、オレが教え込んだことを忠実に……
それに甘えるわけにいかないのに、でもやっぱキモチヨクて、このまま出してしまいたい衝動にかられて……
いや、流石にそこまでさせちゃ、ダメだって!
小宮山は、そんな女たちとは違うんだ。
そりゃ、セフレだった頃には、強制的に最後までやらせて飲ませたりしたけれど……
でも、今は、無理なんかさせたくなくて……