第93章 【ウワガキ】
「……小宮山、あのさ……オレ、もう……」
「……ごめんなさい……まだ、もう少し……」
まさか小宮山にオアズケくらうなんて思わなかった。
でも流石に、上書き中の小宮山を押し倒して、ねじ込むような無神経なことできなくて……
はぁ……さっき、さんざんイジワル言って焦らしたから、その仕返しにあってる気分……
いや、小宮山はんな駆け引きしたい訳じゃなくて、ただ、今は、上書きに精一杯なんだろうけどさ……
小宮山の唇が、背中から腰へとさがり、その次は腹へと回り込む……
場所が近くなった分、尚更、我慢するのがキツくなって……
時々、小宮山の柔らかい胸に、もう爆発寸前のオレ自身が当たって、その度にビクンビクンと大きく跳ねる。
それもキモチイイけれど、やっぱもどかしい方が大きくて……
小宮山、そのまま、咥えて……
それか、挟んで……いや、せめて触って……?
……なんて、そんなこと、言えないよなぁ……
もともとフェラがあんまり好きじゃない小宮山が、あの男たちに輪姦されたときのことを思い出す。
駆けつけたオレの目に飛び込んできたのは、小宮山が無理やり咥えさせられているところで……
そんな思いさせたくせに、フェラしてほしいなんて……
やっぱ、一生、言えないって……
一生、フェラなしかー……なんて苦悩していると、チラッと小宮山がオレを見上げたから、ヤベ、イカガワシイこと考えてるの、バレた?、なんてドキッとする。
「……あの、失礼しますね?」
だけど、小宮山は何故かそうオレに確認すると、オレの両膝の裏に手を入れて、そのままグイッと持ち上げようとする。
「ちょ、ちょいまち!、小宮山、何する気!?」
「何って……太腿の内側にも付いてるかと……」
「付いてない!付いてない!、確かにオレ、小宮山にはそこにも付けるけど、オレには絶対付いてないからっ!」
その格好、男には屈辱的だからマジやめて!、そう必死に抵抗したオレに、……そうなんですか?、なんて小宮山は不思議そうに首をかしげた。