第91章 【シアワセナヨル】
「アッ!、ァン、ンン……ひゃぁ!」
……どこが、我慢できるだよーーー!!!
すっかりその気になって、情事になだれ込んだはいいけれど、小宮山はちっともイイコエを我慢なんかしてくれなくて……
肝心なとこなんてまだ全然さわってないのに、そのしなやかな身体に舌を滑らせただけで、しっかり甘いコエを漏らしていて……
「バ、バカ!、小宮山、ダメだって、うるさいよん!」
慌てて小宮山の口を手のひらで覆うと、むーっと小宮山は頬をふくらませて、バカじゃないもん!、そう言ってプイっと背中を向けた。
「ご、ごめん、悪かったからさ、でもコエだすと、みんなにバレるんだって!」
慌てて謝ったけれど、小宮山はオレに背中を見せたままで……
小宮山、バカじゃないよなー?、学年首席だもんなー?、なんて機嫌を直してもらおうと顔を覗き込んだら、小宮山は既に気持ちよさそうに寝息を立てていて……
小宮山?、なんて2、3度、身体を譲ってみたけれど、もうすっかり爆睡してしまったようで、マジかよ……、そうガクリと肩を落としてため息をつく。
まぁ、酔っ払った女が、イイコエを抑えることなんて、なかなか難しいのは分かってたけどさ……
だからって、もう、痛いくらいにその気になっているオレ自身は、本日2回目のオアズケに、このままでは大人しくなってくれそうにもなくて……
せっかく小宮山が隣にいるのに、結局、一人でスンのかよ……、そうワシャワシャと髪をかき乱しながら、さらに深いため息を吐いた。
風呂に入ってスッキリさせて、それから自分の部屋へと戻ってくる。
途中、ねーちゃんに会って、小宮山さんは?って聞かれて、もう寝たって答えたら、変なことしなかったでしょうね?、なんて怖い顔で言われた。
してたら今頃こんな所にいないっての!、そうふてくされて答えたら、それもそうね、なんて今度はゲラゲラ笑われた。