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【テニプリ】闇菊【R18】

第15章 【アマクテニガイ】




無邪気な顔しちゃって呑気だねー……


ふーっとため息をついてふと本棚をみると、小宮山の中学の卒業アルバムが目に留まる。
ちょっと躊躇ったけど、好奇心には勝てずにそれを手に取る。


すげー、ここって大石が進学したとこじゃん!


その表紙に書かれていた学校名は、この辺じゃ一番偏差値が高いと評判の大学付属中学校。


でも小宮山の頭ならそれも納得か……
それがなんでうちなんかに入学したんだよ……?


そりゃうちだって「なんか」って言う程低くはないけどさ、小宮山の出身校は本当に難関中の難関で、一度入学したら余程のことがない限り、外部進学なんて有り得ない。


もちろん成績が振るわない、なんて場合は別だけど、小宮山に限ってそんなことあるはずないし……


そんな風に疑問に思いながら表紙を開いてパラパラと捲り、お、この子かわいーじゃん、なんて思いながら小宮山の写真を探す。


小宮山……小宮山……


中学の頃の小宮山はどんなだろ?
やっぱ、あのメガネに三つ編みのツンツンだったりして?


そんなふうにワクワクしながら捲ったページの先で、ドクンと心臓に衝撃が走った。


へ?……これって……


その捲ったページで目に飛び込んできた異様さに、思わず視線が釘付けになる。


そこで見たのはマジックで真っ黒に塗りつぶされた個人写真。
それから、まさかね……そう思って恐る恐る確認したその下の「小宮山璃音」という名前……


なんだよ、これ……?


慌てて他のページをめくると、全体写真にクラス集合写真、生徒会執行部の写真など、所々、同じように顔が塗りつぶされている写真があった。


これって全部、小宮山かよ……?
どうしてこんな……?
いったい誰が……?


そんな疑問が次々と頭に浮かんできては、オレの心臓を騒がせた。

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