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第2章 アルスラーン戦記短編*ハロウィン


思いもよらない告白に目を見開くが、嬉しい、と瞳を細めて笑う。

両手でカナヤの顔を包むと、言い聞かせるように言葉を紡ぐ。

「この先、沢山の危険がついて回るだろう。カナヤにも苦労をかけるかも知れない。だが私は、いずれ必ずパルスの国王となり、民が平和に、皆が幸せに暮らせる国にしたいと考えている。それにはもちろんそなたも含まれているのだ」

一旦切ると、心に決めたようにまっすぐカナヤを見て続けた。

「そんな国になったあかつきには、そなたを、カナヤを妻に迎えたいと思っている…もちろん、カナヤさえ良ければなのだが、私は本気だ」

その真剣な眼差しは、嘘ではないと物語っている。
私でいいのか、祝福されるのだろうか。
余所者なのに、そんな資格もなにもないのではないか。

「…大丈夫だ、カナヤの事はカナヤより、私がよく知っている。ダリューンやナルサスも嫌とは言えまい。カナヤはもっと、自分自身を認めるべきだと私は思うぞ」
「アルスラーン…」
「返事を聞かせてくれ。私はカナヤがいい、そなたしかいないのだ…私の愛を注ぐべき人は」

再度告げられる熱いその気持ちが、カナヤを身じろぎさせる。
これ以上言葉にならない気持ちをどう伝えたらいいのか。
いつも真っ直ぐなアルスラーン。
なら、私も真っ直ぐに答えよう。
差し出された手を取って答える。

「謹んで、お受けいたします」

その返事に破顔したアルスラーンは、声を大にして喜びを表す。

「っはは、カナヤが私の大事な人だ!私の妻になるのだ!」
「わっ、ちょっと、声が大きい!」

口を塞ごうとしたカナヤの両手を取って自身へと引き寄せると、困惑顔のカナヤに構わず、思い切り思いの丈をぶつけるような口付けをしたのだった。




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アルスラーンend。
ストレートにぶちまけていきなり結婚を迫りそうなイメージだったので、つい…w

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