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第9章 天然たらしの事情 :橘真琴 甘


{橘真琴}

俺の席は井上ちゃんより後ろだから 【授業中に盗み見】 なんて楽しみがあって、文字が増えていく黒板をみながらも、あの小さな背中を見つめている。

今日はいい天気だな。


片手で頬杖をつきながらボーっとしているみたい。

あ、カクってなった。クスっ、やっぱ可愛いや/////

少し落ちてきてしまった襟足の後れ毛を指でくるくるしている姿を見ていたらチャイムが鳴った。

午前中の授業は終わり。

今から昼休み。

「ハル、ご飯食べよ!」

「あぁ」

「今日も鯖?」

「あぁ」

いつものように教室でお弁当を食べようと鞄をあさってるんだけど……あれ?おかしいな……



……………あ!

「ハルごめん。弁当置いてきちゃったみたい」

「購買は今からじゃ売り切れだろ?食堂行くか。」

「ありがとう、助かるよ」

「別に、………たしか鯖の味噌煮定食あったよな……」

「え!?ハル弁当あるよね!?」


せっかく母さんが作ってくれたのにな。



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