第6章 引っ越してきまして :橘真琴 切甘
真琴くんに教科書を借りて以来優ちゃんとの会話に真琴くんの名前が上がることが多くなった。
2人は幼馴染みな事。
水泳部に入っている事。
意外とオカルト系が苦手な事。
好きな食べ物に嫌いな食べ物。
得意な教科と苦手な教科。
過去の話とかいろいろな真琴くんを知ることができた。
けど…その分心はズキッ ズキッっと不愉快な感覚を残していく。
気づかないフリをしてたけど…
私……………
真琴くんのこと………。
「真琴と私は幼馴染みなんだけど、実はもう一人いて七瀬遙ってゆーんだけど…///そのっ、えっと…あ、あたしの…好きな…人/////」
うん…好きな人…
え? ぇえ? ぇえぇ?
七瀬遙?って…真琴くんがハルって呼んでるあの無口な男の子だよね?
んん?
『ま、真琴…くんは?』
「は?真琴?」
『うん。えっと付き合ってるんじゃぁ…ないの?』
「真琴とあたしが!?無い!無い無い!何それ~」
っと、爆笑された。
あれ?じゃあ私の…勘違い?
なんだ…………
『よかったぁ……』
「何が?何がよかったの?……え!?まさかなつみちゃん…!へぇ…あの真琴を…へぇ!」
『なっ!ちがっ//////』