第12章 純粋な想い
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「………あれ…」
気がつけば、天井が目に入る。
…此処は自分のお部屋
額にひんやりとした物が乗ってると思って手を向ければ、水で冷やされたタオルが乗ってました。
「気がついた?」
「N…」
右を向けば椅子に座っているNがいました
「風邪引いてたみたいだね」
「か、風邪?」
タオルをどかして額にピタッと手を当てて見れば、確かに熱い…気もします…
そういえば最近寒くなってきて気温差が激しかったから…風邪引いたのかもしれません
体温計で計ってみると37度…微熱です。
身体の怠さは風邪のせいだったのですね…
「N…ごめんなさい…旅の途中なのに…」
「いいんだよ。それより…」
「?」
Nは私に顔を少し近づけました
…なんだか、怒ってます?
「なんで言わなかった?体調よくないって」
「……ごめんなさい…私のせいで遅れてほしくなかったんです…」
でも結果的に足を引っ張ってしまいました…情けないです