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距離感がおかしい

第7章 話して触れて愛させて







「さ、もう寝ましょ。」


さゆちゃんが僕の腕を引っ張ってベッドへと誘う。

「いや…さゆちゃん僕…」

その言葉にくるっと振り返った彼女は優しく、悪戯っぽく微笑んだ。

「さて、ここで名誉挽回ですよ。何もしないで、ただ一緒に寝てください。」


そういうとまたベッドへと進みあっという間に引き込まれてしまった。

僕の胸に抱きつくと「おやすみなさい」といってさっさと目をつむってしまう。


「えっ?さゆちゃん?マジで?」
「おやすみなさい。」

さゆちゃんは僕に抱きついたままピクリとも動かない。マジか、マジでか。

「………さゆちゃん、キスしても「おやすみなさい。」

被せ気味にピシャリと言われてしまった。
半分はノリで言ったけど流石に即答は辛いなぁ。

まぁキスしたらそこで終わらなくなっちゃいそうだからいいけど…



さゆちゃんは押し倒した後だってのにすーすー寝息を立てていた。


本当にこの子には敵わないなぁ…。



そっとさゆちゃんの体を腕の中に収めて髪を撫でる。こうしているだけで心が満たされるのは本当に不思議だ。





「……これくらいは許してね。」



おでこにそっと口づけを落とす。


おやすみ。
君がそばにいるだけで、僕は本当に幸せだ。








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