第11章 愛しい人へ(前編)
「え…?」
「でも1年待って。1年間、2人で思いっきり思いで作ろう。貯金半分くらい使う勢いで。それで1年後に私を殺してみてさ、そしたらわかるんじゃない?それで何もなかったら、まぁ、悲しいけど、そういうもんなんだって諦めちゃいなよ。」
「何言ってるかわかってんの?」
「うん。どんな方法でもいいよ。間接的でもいい。わかってないみたいだけど、私、貴方のためなら死んでもいいってくらいには貴方に救われてるし愛してるんだよ。」
「……本当に?」
「うん。だから仕事、辞めてもいい?」
「………仕事辞めたいだけじゃないよね?」
「当たり前じゃん。」