第19章 自分の気持ちを正直に
[美琴]
カチ カチ カチ
私の部屋の時計が、午前10時を指している。
私は、自室の寮の机で自習をしていた。
優希と気まずくなった翌日、私は自分の気持ちを整理出来ず、学校をズル休みしてしまった。
『…はぁ。私、いけない子だな…。』
学校の先生は、昨日の部活中、頭にボールをぶつけたことも知っており、大事をとって休んでい良いと言ってくれた。
でも…
結局、ズル休みはズル休み。
居たたまれなくて、自主的に勉強をしてみた。
『…明日は、学校に行かなくちゃ…。』
逃げても現実は変わらない。
私はため息をついて、勉強する手を止めた。
自分の気持ち。
昨日から考えていた。
確かに、私は征十郎さんに会うために、日本にやってきた。
そして、実際に征十郎さんに出会って、この暖かい気持ちを知った。
でも
私は、征十郎さんだけでなく、同姓の友達も出来た。
大事な友達・仲間、優希に出会って、女子バスケ部のマネージャーになって、毎日楽しくて……。