第2章 着信あり
【美琴】
部屋の窓から、眩しい日差しが入っている。
私は眩しさを感じて、目を覚ました。
しかし、見知らぬ天井に一瞬ドキッとして、すぐ思い出す。
「あ、私……今、日本にいるんだ…。」
上半身をお越し、目を擦る。
ベットサイドにあるサイドテーブル。そこに寝る前置いておいた目覚まし時計が、12時を指している。
ぐぅ…
お、お腹空いた……
お腹に手を当てて擦ると、ベットから起き上がる。
「んーーーんっ!」
両手をあげて、全身を伸ばすと、意識がはっきりしてくる。
喉が乾いて、備え付けの簡易キッチンに水を飲みに言って、ユニットバスを見る。
『そうだ、食事を摂る前に、シャワーを浴びようっと…』
水を飲んだコップを簡単にすすぎ、タオルを持ってユニットバスへ入った。
そして、シャワーを浴びながら、赤司さんを思い出す。
整った顔で、綺麗な赤い髪と目。
そこまで思い出して、頬が熱くなるのを感じる。
『私、彼の肩に凭れて寝てしまうなんて………はしたない……』
自分のしてしまった行為に、ため息をついてシャワー室を出た。
『笑っていたけど……幻滅されたかな……』
髪の毛を拭きながら着替え、眼鏡を掛けると携帯の着信に気づいた。
「あっ、連絡してないっ!!」
慌てて携帯の画面をタッチすると、着信とメールが表示件数を全て埋めるほど、はいっている。
“勝お兄ちゃん”“翔お兄ちゃん”“渉お兄ちゃん”
三人の兄の名前が画面一杯。
『ぁー…大変……』
私は急いで、実家へ電話したのだった。