第10章 パーティーへの招待
[美琴]
私は悩んでいる。
『パーティー……どうしよう……』
「先輩っ!水!!」
「ッブハッ!!!」
ドリンクを作っていたボトルが、勢いよく溢れて、水を頭から被ってしまう。
「あー…ごめんね。ちょっと着替えてくるね。」
私は一緒にいた、1年マネージャーの水樹ちゃんに断って、部室へ向かった。
『ダメだな。部活動中に違うことを考えるなんて…。』
私は、タオルで拭きながらため息をついた。
着替えて、体育館に戻ると、優希がボールを抱えて、こっちに来てくれた。
「美琴が水被ったて?どーしたの、めずらしいこともあったもんだ。」
そういって、私の濡れた髪の毛を触って笑う。
「……!優希!お願い!!私と付き合って!!」
私は、優希の手を両手でとって、見上げる。
「え?」
優希は驚いて一時停止した。
しかし、優希だけじゃなく、体育館中の部員たちが一時停止したという……。