第10章 パーティーへの招待
[美琴]
キーーン コーン カーーン コーン
「はい、終了。後ろから答案を集めて。」
数学教師が、テストの終わりを告げた。
私は、後ろから回ってきた答案に自分の分を併せ、前に送った。
中間テストが終わった。
「あーーーやっと、終わった!!」
優希が早速、私の席に来て、盛大に伸びをした。
「お疲れさまでした。」
私はそんな優希に笑い、眼鏡を押した。
「はーーー…この中間テスト終わってすぐ、IH予選トーナメントってのが過酷。
もー、学生に無茶ぶりするにも程があるっての。
ね、美琴。」
「んー、確かに通常練習に戻ってすぐだもんね、IH予選トーナメント。
ちょっと、大変ね。」
私は、優希の大袈裟な話しに笑って答え、机の上を片付ける。
「で、今日から部活解禁だよ。目指せ、IH優勝!まずは1勝!勝つよ、美琴。」
優希は意気込んで私にVサインした。
私も優希にVサインをして、席を立った。
「部活前にちょっと、赤司さんのところに行ってくるね。」
「え?なに?赤司様に謁見?」
「謁見って。もぅ。
それじゃ、少し行ってくるね。」
私は優希に苦笑して、教室を後にした。