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~スミレ色の婚約者~【黒子のバスケ☆赤司】
第29章 夏合宿 ④海と水着と
[美琴]
征十郎さんの後ろ姿を見送りながら、私は熱くなる頬に触れた。
久しぶりに間近で感じた征十郎さんの声やしぐさ、笑顔に、自分の心臓が壊れるんじゃないかってほど音をたてているのが分かる。
そして怖くなった。
今まで知っている自分が、自分でなくなる感覚。
「…恥ずかしい…。」
どう表現したらいいのかわからなくて、私は自分のパーカーの前を握って、目を閉じた。
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