第24章 勝負してください。
[征十郎(僕)]
あれから、女子部も男子部も練習をこなし、全体練習後の自主練を行っていた。
僕も、遅れている自主練に打ち込み、ドリブル・ターン、シュートを繰り返す。
「征ちゃん。美琴ちゃん何て?」
「…練習しないなら、帰れ、玲央。」
「っ!」
僕の眼差しに、玲央の顔色が変わったのを感じる。
何か言おうとする玲央から、視線を反らすと、体育館の入り口に、美琴を見つけた。
美琴は、僕を見つめて足を止めているように感じた。
そうだろう。
やっぱり、僕(俺)たちが怖いんだ。
だけど、君を離したりはしない。
足を進めて、美琴の前に立った。