第23章 似た者同士
[美琴]
香澄さんを探して、校内の廊下を歩く。
いつのまにか、日が沈み、空には三日月が浮かんでいる。
廊下の窓から空を見て、私は息を吐いた。
私…征十郎さんに何てことを言ってしまったんだろう…
本当は今日、彼に、優希と仲直り出来たって、報告したかったのに…。
沢山心配を掛けたから、謝りたくて、お礼を言いたくて…。
なのに…。
さっきの征十郎さんを思い出して、ゾクッとする。
あの笑顔は、私が知っている征十郎さんじゃない。
じゃあ……ダレ?
でも
今考えても結論は出ない。
私は、香澄さんを探しに、また廊下を歩くことにした。
しばらく歩き回ってみたけど、一向に見つからない。
もう学校にいないのかなと、落胆して肩を落とした時、理科室前の花壇で、踞る人影を見つけた。
急いで階段を下り、花壇へ急いだ。