第16章 合宿、最後の夜 ※R18指定
はぁ、はぁ、はぁ
息を整え、涼太の髪の毛を優しく撫でてあげる。
すると、涼太はゆっくり顔をあげて、触れるだけのキスをくれた。
「…美空っち、大丈夫?」
いつもと違う色っぽい涼太の顔が、私に微笑む。
私は、幸せな気持ちに満たされながら、頷いた。
「大丈夫だよ。」
返事をしながら、涼太の髪を撫でると、涼太は私の中から自身を抜いた。
「んっ。」
ずるっと抜かれる感覚に、眉を寄せる。
涼太は、コンドームをはずして、後始末をした。
そして、私の額にキスをして、頭を撫でると、
「ちょっと待っててね。」
そう言って、立ち上がり、ユニットバスから、タオルを取ってきた。
私の身体を優しく拭って、布団を掛けてくれる。
「気持ち悪くないっスか?」
「うん。ありがとう、涼太。」
涼太は嬉しそうに笑って、私の隣に横になり、抱き寄せてくれる。
「気持ちよかった?」
涼太は、私の顔を覗き込み恥ずかしいことを聞かれる。
「……ぅん…。涼太、大好き。」
嬉しい気持ちと恥ずかしい気持ちで、涼太の顔が見れず、涼太の胸に顔を埋める。
すると、優しく頭を撫でてくれる手を感じて、安心して意識を手放す。
「……一回じゃ足りないんスけどね…。」
涼太の苦笑混じりの声を聞いたような気がしたけど、返事することが出来なかった。