第37章 ☆海常高校文化祭☆

プールの中に、ハートの枠が浮いていて、その中に



美空がいた。



まるで祈るように、手を組んで、俺を見上げている。
はは、驚いて目を見開いてる。


「巫女さん姿似合うっスよ、美空っ！お待たせ！！」


俺は、美空へ片目をつぶり、部室棟の屋根から助走をつけ、プールに向かってジャンプした。



「りょ、涼太っ！ダメーー！！！」


しかし、その静止は遅く、俺はジャンプした後だった。


「へ？」



バッキ！！！
ジャッボーーーーーーン！！


「キャッ！！！」
「うっわ！！！」



そのとき、プールに張っていたアクリル板が割れて、俺と美空はプールの中に落ちた。


「なっナニこれ？！」

「うっぷっ！涼太がジャンプして乗ったから、敷いてあったアクリル板が割れちゃったの！！だ、ダメっ！この衣装が水吸って重いっ！！」

「ウソっ？！美空っ、力抜いて！俺腰抱くからっ。」

「えっ？！ど、どういうっ？！」


？を頭に浮かべた美空を、俺は浮力を活かして美空の腰を腕で抱き、水から顔を出させてあげた。


「息出来る？美空。」


美空が心配で、顔を覗き込むと彼女は顔を真っ赤にした。


「…ははっ！顔真っ赤っスよ！」

「う、うるさい！！もー…早く下ろして？」

「え、いいの？また溺れちゃうよ？」

「そうじゃなくて！…もぉ…。」


困ってる顔も可愛くて、俺の表情筋が緩みまくっているのを感じる。