• テキストサイズ

~ファインダーの向こう側~【黒子のバスケ☆黄瀬】

第34章 お見舞いの花束を…


[美空]





コンコンッ



「はーい。どうぞ。」

「…胡桃ちゃん。」

「わぁーー、美空センパイ!」


胡桃ちゃんは、すごく嬉しそうに、笑顔を見せてくれた。

体育館で仲直りをした私と涼太は、その足で胡桃ちゃんの入院する病院に、お見舞いにきた。



「俺も来てるんスけど。」

「ふふ、黄瀬くんも来てくれて、ありがとうございます。」


私は、胡桃ちゃんが思いの外元気そうで、安心した。
だけど、頭に巻いた包帯が痛々しい。


「ほらっ、美空。
胡桃っちに渡すって、お花持ってきたじゃないっスか。」

「あっ、うん。これ。お見舞いなの。」


ピンクのマーガレットと、カーネーションが可愛いミニ花束を渡した。


「綺麗です。…ありがとうございます。」


胡桃ちゃんは嬉しそうに笑って、花束を受け取って、抱き締めてくれた。


私はそんな胡桃ちゃんに、感情が溢れて、頭を下げた。



「胡桃ちゃん、ごめんなさいっ!!!」

「美空センパイ?!」

「…最近、私に嫌がらせをしていた人逹に、色々言ってくれたって聞いたよ。
…本当にありがとう。」



胡桃ちゃんにお礼を言うと、涼太も頭を下げた。


「俺もごめんっ。俺の追っかけの仕業だったんス。
俺、…美空が大変な目に遭ってることも、全然知らなくて…。次は、俺が必ず美空を守ってみせるっスから。」


「お二人とも、ヤメてくださいっ!!」



胡桃ちゃんの困った声が、病室に響く。
涼太と顔をあげると、胡桃ちゃんが困った顔をしていた。

/ 191ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp