第26章 優しく包まれた夜 ※R18指定
[涼太]
俺は、注いでもらったお茶を飲んで、携帯を取りに玄関に向かった。
バックから、携帯を取りだした時、カサッと音がする。
さっき買ったコンドームだ。
俺は美空がいない今のうちに、封を破って5個1セットになった小袋を、1列ポケットの中に潜ませた。
『この前は、これがないから、一回で我慢したっスけど、今日は容赦しないっス。』
ポケットを軽く叩いて、携帯をいじりながらリビングへ移動した。
家に電話をしてソファに腰を下ろすと、美空がお風呂から上がってきた。
「美空、おかえり。」
「うん、ただいま涼太。」
俺は、ソファから美空を振り返り、軽く手を振った。
すると、美空も、俺に笑って軽く手を振った。
タオルを頭からかぶって、拭きながら、コップにお茶を注いでいる。
そして、コップを持って俺の隣に座った。
俺は、美空の肩に体重を預けると、美空も飲んでいたお茶をテーブルに置いて、俺に頬を寄せてくれる。
静かな室内で、時計の音が聞こえる。
そして、どちら共なく、顔を見合わせて軽くキスをする。
俺は、美空の手を握って、手にキスをおとす。
「美空の部屋、いこ。」
そして、耳元に顔を寄せささやくと、美空は耳を赤くして、コクンと頷いた。