第3章 第一歩ー虹の実
「雨だ!これで…」
トリコから赤い化身が現れる。
まるで、鬼、だ。
初めて見る。
私たちと同じように化身を使う人なんて…
『もう…戦意喪失、ってところね。』
最初は唸っていたシルバーバックも、だんだんとトリコの威圧に押され、結局負けた。
さて、虹の実をもらいますか…
でっかいなー…
『ごめんね、私丸々一個もらう。ちょっと…ね。』
「あ、蒼音さん、今度これを調理しますので来てください!」
『え、でも…』
「お願いです!今回のこの虹の実、捕獲できたのは蒼音さんがいてくれたからです!」
『…わかった、行こう。その時、私も調理を手伝おう。私は料理人だからな。』
「そ、そうなんですか!?包丁、今度見せてください!」
『あぁ、もちろんだ。では私は忙しいのでな。…うむ、どうしたものかな…』
前に進みながら、この実をどう持ち帰るか考える。
あ、そうだ。氷で作ればいいやん。
凍れ、大地よ…
ピキィイ…
よし、あとはソリ。
ひゅぉおおお…
よしよし。これでソリができた!
いっけー!