第4章 4人目
昔々、小さな家に一人の子供とお母さんが住んで居ました
そんなある日、お母さんが言いました
「ねえ、赤ずきん?風邪のお婆様の為にお薬を持っていってくんない?あんた、それくらいしか取りえないでしょ?」
『え、分かりました……』
赤ずきんは言いました
「それじゃあ、決まり!悪い狼には気おつけて?」
『はい、いってきます』
赤ずきんはワインとオノを持って
お婆ちゃんの居るお家まで歩き始めました
森は何本もの木が立っていて
迷いそうな雰囲気です
『もう、一層迷って欲しい……』
そう言って赤ずきんは呟きました
それと同時に怪しい影が赤ずきんの後を追っていました
それは、狼だったのです
狼は赤ずきんを見つけて
食べようと考えて居たのです
「うしし、そうだ!先回りしてその子の話を聞いてみよう」
狼は近道して、赤ずきんの前に来ました
「やあ、赤ずきん
こんな所で何をしてるんだい?」
『あら、狼さんこんにちは……これからお婆様の家に行くの』
「おやおや、それは大変だねー?」
『そうね……』
「そうだ、お婆ちゃんにお見舞いのお花をあげたらどうかな?きっと喜ぶよ?」
『いいえ……あんな人にはお花何て似合わない……』
「えっ……?」
『彼女には、制裁を与えなければ……あの人のせいでお母様も私の事をクズ扱い……もう、こんな生活嫌なの!』
「そうだね……じゃあ、一層その斧でお婆様を殺せば良いんじゃないかな?」
『ええ……最初っからそのつもりだったわ』
「そうだったの?」
『ねえ、貴方にも手伝って欲しいんだけど』
「え?」
『さあ、行くわよ』
赤ずきんは狼を連れてお婆ちゃんの家へ向かいました