第3章 3人目
昔々、小さな家に一人の子供とお母さんが住んで居ました
そんなある日、お母さんが言いました
「ねえ、赤ずきん?風邪のお婆ちゃんの為にお薬を持っていってくれない?」
『確かに、婆ちゃんの事心配だし行ってくる』
赤ずきんは言いました
「それじゃあ、決まりね!悪い狼には気おつけてね……?けして、寄り道してはいけないよ?」
『分かった』
赤ずきんはお母さんに手を振って
お婆ちゃんの居るお家まで歩き始めました
森は何本もの木が立っていて
迷いそうな雰囲気です
『しっかしなー婆ちゃん何でこんな遠くに住んでんだ?もう、同居で良いと思うんだが……』
それと同時に怪しい影が赤ずきんの後を追っていました
それは、狼だったのです
狼は赤ずきんを見つけて
食べようと考えて居たのです
「うしし、そうだ!先回りしてその子の話を聞いてみよう」
狼は近道して、赤ずきんの前に来ました
「やあ、赤ずきん
こんな所で何をしてるんだい?」
『普通に散歩だけど……』
「そうなの?しっかし君可愛いね?」
『あのさ……僕、男なんだけど?』
「えっ!?あーごめん、ごめん!」
『どいつもこいつもみーんな女とか言いやがって……可笑しいだろ?』
「ま、まあね……」
『まあ、そんな訳で先急ぐんで……じゃあ!』
そう言うと赤ずきんは去っていった
「でも、男の子か…………少し驚いたが、まあ別に良いか、追いかけよう」
そう言って狼も後を追いました