第9章 ライバル、梟谷学園
「ヘイヘイヘーイ!試合お疲れ。また合同練習も近いうちにやると思うからさ、またよろしくね。」
帰り際に木兎がやってきた。
「おう、その時にはうちの1年もなっちゃんももうちょっと頼もしくなってると思うんでね。今日みたいにはいかないよ。」
ね、と黒尾は凪沙の頭に手を乗せた。足は本当に大したことなかったようで、普通に立ったり歩いたりしていた。
「もちろんです。次は負けませんから。」
凪沙は黒尾の陰に隠れながらではあったが、胸を張ってそう宣言した。
「おお、言うことだけは強気だねえ。」
木兎はその大きな目を嬉しそうに細めた。