• テキストサイズ

【ハイキュー】ギフト

第9章 ライバル、梟谷学園


残された孤爪がムクリと起き上がった。

「研磨、おきてたの?」

「んー、そうでもない。」

「なにそれ。」

不思議そうな顔をする凪沙を少しだけ見てから

「ナギが赤葦にデレデレしてたって夜久さんに言っとこ。」

孤爪は脱いであった靴に足を入れる。

「やめてよ。デレデレなんてしてないし。」

「どうだか。まあ、別に言わないけど。めんどくさいし。」

靴ひもを結んでいる彼の指先を眺める。

(不機嫌……。寝起きだからかな。)

気分を変えようと話題を振る。

「研磨と赤葦は仲良しなの?」

「仲良しっていうか……タメだし、同じセッターだし、あの元気な人たちのノリに付いていけない同士って感じかな。」

「あーなるほど。」

凪沙はさっきの男たちを思い出してクスっと笑った。

「さっきはありがとうね。」

「別に……。実際助けたのは赤葦でしょ。クロすぐに調子乗るし。ナギが不機嫌になるのもめんどくさいし。」

器用にちょうちょ結びを作り終えて、孤爪は立ち上がった。

「ナギはさ、初対面の男にはガード固いけど、慣れると無防備すぎる時あるから。気を付けたほうが良いと思うよ。」

つま先をトントンと地面につけて靴をならす。

「え、どういう意味?」

「そのくらい自分で考えてよ。」

休憩終わるよ、と言って孤爪は背を向けて歩き出した。

(へんな研磨……。)
/ 188ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp