第6章 ひらいて
「うーわ、やっぱり寒いね!はやく足湯入らないと死ぬ。」
凪沙は急いでスリッパと靴下を脱いで足をお湯に沈めた。
「はあ……きもちいー。」
「ほんと。足湯っていいよなー。」
衛輔も隣に座って温まる。
その様子をみて、凪沙は思ったことを口にした。
「衛輔って女の子の友達多そう。」
「え。なんで。普通だと思うけど。」
「こういう、女の子の好きなものに嫌な顔しないし、
LINEのスタンプも可愛いの使ってるし、
ほら、私の髪型とかも自然に褒めるし……女の子慣れしてるなーって思って。」
凪沙は初めて会った時のことを思い出していた。
「そうかあ?でもまあ、凪沙とちがって俺はずっと共学だからなあ。自然にそうなったんじゃねえの。」
「ふーん。共学ってそういうカンジなんだ。」
ちゃぷん、と足をお湯の中で揺らす。
「まあ色んな奴がいるぞ。
女性に憧れまくって緊張して話せない奴もいるし、
とにかく無口なのもいるし、調子よく誰とでも話す奴もいるし。」
「ふーん……。」
凪沙はやっぱり良くわからないな男の子って、とつぶやいた。