第6章 ひらいて
「へー。衛輔の学校って男子はブレザーだけど女子はセーラーなんだ。」
スマホをいじりながら凪沙が興味津々の声を出した。
「そうだけど……お前、勉強してたんじゃねえのかよ。」
「ん。ちょっと休憩。」
衛輔も勉強の手を休めて、凪沙の方に寄る。
「凪沙の学校は、お嬢様って感じのワンピースだよな。」
「そう。よく知ってるね。変態っぽいよ。」
「うるせーよ。お前の学校有名だから誰でもしってるっつの。」
「共学ってさ、やっぱりヤンキーとかいるの?」
衛輔を見上げて凪沙は聞いた。
「そんなにガラの悪いのはいないと思うけどなー。
ていうかガチの不良タイプは中退しちゃうんじゃねえの。良く知らないけど。
「あーなるほど。」
凪沙は納得して頷いた。
「凪沙の学校は?女子校ってやっぱドロドロしてんの?」
「うちは片田舎のお嬢様かぶればっかりだから、のんびりした子が多いよ。
みんな中学から一緒だから仲良いし。」
「へー。……なあ、さっき言ってた庭園、行ってみない?」
衛輔は思いついたように凪沙を誘った。
「ママたちに言ってかなくていいかな。」
「大丈夫じゃねえの。あの二人だって俺らに邪魔されたくないことしてるかもよ。」
「衛輔って普通にエロいよね。」
「ムッツリよりいいだろー。ほら行くぞ。上着もってけ。」
そう言って衛輔と凪沙は屋上へ向かった。