• テキストサイズ

【ハイキュー】ギフト

第4章 雪の日のこと(後編)


しばらくして凪沙が戻ってきて、冷蔵庫からもやしやキャベツを取り出す。

「嫌いなものない?」

「んー、平気。」

「衛輔って好き嫌いなさそうだね。」

「よく言われる。でもレバーとか嫌い。グロくねえ?」

「私もあれ嫌い。衛輔女の子みたいだね。」

「あ?うるせえよ。」

「なに怒ってんの。」

凪沙は笑いながら野菜をどんどん切っていく。

「衛輔、テーブルの上片付けてくれる?適当にスペース空ければいいから。」

「おう。」

衛輔は言われた通り、
テーブルの上に乗った郵便物や広子のものと思われる化粧品、
ノートパソコンなどを端に寄せていく。

ほどなくして、野菜炒めは出来上がり、ふたりで食卓を囲んだ。

「あれ、おいしい。」

野菜炒めを食べた衛輔がそう言うと、凪沙は満足そうに笑った。

「でしょ。」

「え、これ何入ってんの?
俺、やさい炒めって塩コショウだけか、インスタントの味しか知らないんだけど。」

衛輔は次々と口に運びながら話す。

「ええとねー、ショウガとか、オイスターソースとか、いろいろ。
ママが昔からよく作ってくれたの。」

「へー、広子さん料理上手なんだなー。あ、凪沙も上手なんだな。」

「とってつけたように言うね。」

「いや、でもこれおいしいって。
俺これから好きな食べ物きかれたら野菜炒めって答えることにする。」

そう言いながら結局衛輔は、ごはんを2回もおかわりした。

「信じらんない……大目に炊いたのに。」

空になった炊飯器に凪沙は呆然とする。

「男子高校生の食欲なめんな。」

そう言って衛輔は苦しそうにソファに倒れこんだ。
/ 188ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp