第11章 再会
「クロ、あのウソちゃんと解いといてよね。」
「あー、研磨となーちゃんが付き合ってるってやつ?」
「そう、俺の親の耳に入ったら面倒なんだから。」
部屋でゲームをしながら、孤爪は改めて黒尾を責めた。
「いっそのこと付き合っちゃえば?仲良いじゃん二人。」
「またそんなこと言って……。分かってるくせに。」
寝転んでクッションを弄ぶ黒尾を、孤爪は軽く蹴とばした。
「俺じゃナギの面倒は見きれないよ。さっきのクロだって見てたでしょ。」
「あー、俺んちのやつ?」
「そ。ナギはいろいろ複雑だよ。」
「まあねー……。」
そこまで話したところで、孤爪からコントローラーを渡される。
「ほら、手伝って。」
「へいへい。」
黒尾は起き上がって孤爪のゲームに付き合い始めた。