• テキストサイズ

【ハイキュー】ギフト

第10章 宮城遠征


「それにしてもさ、凪沙も成長したよなー。男だらけの合宿に付いてくるなんてさ。」

衛輔は茶碗に山盛りになったごはんを食べながら話し始めた。

「バレー部のみんなは良い人だから。」

凪沙は野菜炒めの中から肉を避けて食べるので、肉も食え!と衛輔が注意する。

「山本のクラスメイトに襲われかけたって聞いたときは、もう学校来ないんじゃないかと思ったけどな。」

「あー、そんなこともあったね。あの人1年のテニス部の子と付き合い始めたらしいよ。男なんてそんなもんだよね。」

「うわ、それは確かに切り替えはやいな。」

衛輔は呆れた声を出すが、凪沙はニヤリとして言い返す。

「衛輔は軽音部の女の子に告られたらしいじゃん。しかも断ったらしいじゃん。」

「は!?なんで知ってんだ、黒尾か!!」

「黒尾さんに知られた時点で部の全員に広まるよね。あの人おしゃべりだから。」

凪沙は味噌汁をすすって、あ、しょっぱかったかも。と漏らす。

「まじかよーあいつ明日絞める。」

「黒尾さんが、衛輔はリア充だって言ってた。モテるんだね。
ねえ、どんな子だった?なんて告白されたの?」

興味津々で質問してくる凪沙に、彼はやめろと真面目に注意した。

「うるせーよ。真剣に告白してきた子の事ネタにする趣味はねえよ。失礼だろ。」

衛輔がそう言うと、凪沙は黙って彼の顔を見つめた。

「……なんだよ、俺の顔になんかついてる?」

「衛輔がモテるっていうの、納得した。」

素直に思ったままを口にした凪沙だったが、衛輔は照れて顔を赤くした。

「うるせー!」

「なんで怒るの。褒めたのに。」

凪沙は澄ました顔でご飯を食べ終えて食器を片づけ始めた。

(親がいないと、こういう話もできるんだなー。)

衛輔は残りのおかずを口に入れた。
/ 188ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp