第8章 もしも一人っ子だったら
「征くん!!走っちゃダメでしょ!?」
「俺は2位なんて嫌だから仕方ないだろ…」
「僕…初めて一等賞もらいました」
嬉しそうにテツヤくんは一等賞と書かれた旗をニコニコと持っていた。
「よかったね…」
まあ、テツヤくんが良ければ良いのかな?
「テツヤ…午後からの親子競走も一番を取るぞ…クラス競技だからな…ミーティングするか」
「はい…僕頑張ります」
征くんはテツヤくんを連れ同じクラスの親子を集めミーティングを始めていた。
ミーティングのお陰かは分からないが、親子競走は一番だった。
先生たちは呆れ気味に見ていたのは私たち母親組だけが知っていた。