第12章 バレンタインkiss
【黒子】
「あれ?美奈子ちゃんは?」
カントクが美奈子さんを捜していたが今日彼女が部活に来ることはない。
「カントク、美奈子は今日お休みするそうです」
「「「「えっ!!」」」」
カントク以外の全員がピタリと動きを止めた。
「バレンタイン!!チョコ無いの~?」
「マジかよ…じゃあ何のために部活に来たのか」
「バスケする為でしょ?倍…いっとく?」
「「「バスケやります」」」
「あの…皆さん少し良いですか?渡したい物があるんです」
僕は一つの紙袋を出し中に入っているラッピングされた袋を皆に配った。
「ナニコレ?」
「黒子からのバレンタインチョコ?」
僕、ゆで卵しか作れませんけど…
「違います。美奈子さんからです」
「「「えーっ!!」」」
「何で黒子くんが持ってるのよ!!」
「頼まれました」
「黒子の分は?」
「これです」
僕のは皆より少しだけ大きかった。
たぶん…お駄賃でしょうか?
「で…作った本人は?」
「美奈子さんは
赤司くんに会いに京都に行きました」
「「「京都ぉぉぉっ!?」」」
今日は体育館によく響きますね。
皆の声が