第2章 輝いてみえて
いつもならここで終わるはずなのだが、木吉せんぱいが大爆笑したもんだから伊月せんぱいが目をキラキラさせてギャグについて語り始めてしまった。
そのとなりで今にも……いやもう爆発した日向せんぱいが割り込んだため3人で口論になってしまった。
いつになったら話し始められるんだろう、と思うとため息が止まらなかった。
「ところで黒子ー。」
と小金井せんぱいが近づいてきた。
「はい。」
「お前なに言おうとしてたんだー?」
水戸部せんぱいと顔を見合わせてコクンと頷いて尋ねてきた。
ほんとにこの二人はよく周りが見えてると思います。それにくらべて……
チラッと口論している3人のせんぱいをみるといつの間にか降旗くんが止めようとしたのかせんぱいたちの間で揉みくちゃにされていた。
ちょっと涙目だったがそんなことで助けるほど僕はお人よしじゃない。
いつかおさまるだろうと視線を水戸部せんぱいたちに戻した。
「せんぱい。
せんぱいってご存知ですか?」
「「「「えっっ?」」」」
せんぱいたちがみんな動きを止めた。
「え?ご存知ですか?」
尋ねてもみんなピクリとも動かず目をこれでもかと言うぐらいひらいていた。
よくみると僕以外みんなその状態だった。
「み、みなさん?」
僕の問いかけに我にかえったのか、日向せんぱいが肩を揺らしてきた。
「お前、をしらねーのか!?」
ガクンガクンと揺らされてちょっとめまいがした。
知ってたら聞いてませんって。
「すいません。みなさん知ってるんですか?」
「知ってるもなにも……っ」
と日向せんぱいはいいかけてうつむいた。
どうしたんだろう、と思ってせんぱい?っと声かけたらせんぱいは顔を真っ赤にしていた。
「日向は純情だからなーw」
と木吉せんぱいが言うと日向せんぱいから肘鉄をくらってう"ぅ"ー…とうずくまってしまった。