第3章 膨らんでく想い
「はぁぁぁ。」
盛大なため息をつく。
なんて夢を見てしまったんだ。夕方になっても何回も今朝の夢が頭のなかをループする。
思い出すだけでも恥ずかしかった。
今日は練習もろくに手につかなかったので公園に寄ってバスケしていこうと決意し、学校を出るが、その決意はいとも簡単に破れた。
門に向かって歩いていくと途中で門の前に誰がいるのに気づいた。
もっと近づくともう一人いることがわかった。
「!」
あの後ろ姿は……
見覚えのある姿にピクッと反応する。すると僕に気づいたのかその内の一人がおーい、と手をブンブン振ってきた。
声と行動からして黄瀬くんだった。
なんで一緒にいるんだろうと疑問に思った。
すると黄瀬くんがこっちへ近づいてきた。
「黒子っちー!もしかしたらと思ったらほんとに会えたっスー!」
飛びつかれそうだったのでひょいっとかわした。
ひどいっス!とか言ってるがそんなのは無視だ。
それより見覚えのある彼女、さんのことが気になってしょうがなかった。
黄瀬くんとしゃべってたのかと思ったら違う人としゃべっていたみたいだった。
相手は
海常の笠松さん。
もっと疑問に思った。あの人は女性が苦手なはず。