第2章 輝いてみえて
昼になって一人で2年校舎に来ていた。影か薄いからか、学年が違うからといって特に…というか全く目立つことなくすんなりこれた。
だか声をかけるとなると話は別だ。それが彼女となればなおさらだ。この僕でさえ。
その時の僕はそんなこと気にもせずに入り口の近くにいる人に声をかけた。
「あの…すみません。」
聞こえていないのか、会話をとめない。まあ、当然だろうと思った。
今度は練習のときくらいに大きな声をだす。
他の人に比べれば全くでてないだろうけど。
「あの!さんいますか?」
とりあえず名前をだしたら、教室や周りがいっさいの会話なしに静かになった。
さすがの僕でも戸惑いを隠せなかった。
これはどうしたらいいんだろう。
すると、沈黙をやぶるように一人の女の人が近づいてきた。
「私だけど……何かご用?」
僕は言葉を失った。