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~囚われの姫君~【中世☆黒子のバスケ】

第3章 【第二章】(隙間)領主の想い


【青峰と桃井の想い①】



青峰は、自分に用意された部屋でシャワーを浴びていた。
体はさっぱりしたが、気分が晴れない…



今日、式典で国王が倒れた。

青峰のところからは、国王が胸を押さえて倒れていく姿がはっきり見えた。

青峰は、バルコニーから王がいるバルコニー側に身を乗り出すと、国王のバルコニーでは、美桜は驚き、国王に抱きついていた。
俺も慌てて国王のバルコニーへ迎おうとしたが、赤司の父親に止められた。


『行くな。今は、領主としての役目を果たせ。』

『あぁ?!……どけ。』


しかし、赤司の父親は退こうとしない。


『………いい加減に、どけよ…』


青い瞳が鋭利に細まり、赤司の父親の肩を掴む。
その時、後ろに控えていた赤司が青峰を見据えてきた。


『…青峰、父の言うことを訊け。』


見開かれた赤司の瞳に、青峰は置いていた手を力なくどけた。


『さぁ、国王の代わりに、我々は国民に応えようではないか…』


赤司の父親は、そのまま優雅に立ち上がり国民に手を振り続けていた。



その背中を睨み付けながら、青峰はその場から動くことが出来ず、金縛りから解放された時には、他の領主たちは王座の間に通された後だった。


「くそっ…!」


青峰は、バルコニーの壁に激しく拳を打ち付け、血が滲む手をそのままに、王座の間へ足を進めた。



青峰は、先程の出来事を思い出して苛立って
ハーフパンツを履くと、髪の毛をタオルでガシガシと拭く。その時、自分の部屋の扉からノックの音が聞こえてきた。


「おー、さつきかぁー?」


扉を開けると、さつきが救急箱を持って立っていた。


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