第3章 【第二章】(隙間)領主の想い
「…よっし!行くぜっ、真ちゃん!」
そういうと、ベットのシーツで作った高尾特製地引き袋を刺客へ投げつける。
刺客は、全員地引き袋に捕らえられ、袋の中でジタバタしていたが、緑間が医療バックから、注射を出し刺していく。
「…真ちゃん…それ………」
「俺が作った新薬なのだよ。」
注射を射たれた刺客たちは、やがて動かなくなった。
地引き袋から刺客たちを出してみると、白眼を剥いて泡を噴いていたのだった。
「うっわー…、真ちゃん、これ死んでないよねぇ?」
「バカなのだよ、高尾。俺は、そんな薬品は作らない。」
しかし、刺客5人が全員瀕死で虫の息である。高尾は全員の手足を拘束している間、緑間は小さいメモを読んでいた。
「どったの?真ちゃん。」
緑間は、高尾の問いに答えず、窓から見える月を見上げメモを握り潰した。
《秀徳の領主、次は美桜姫を毒殺しよう。姫の命を守りたければ、領地に退け》
※その後、緑間の指示で高尾はチャリアカーを城内に乗り入れ、刺客を衛兵に引き渡したのだった。