第4章 山口忠 不釣り合いでも…
君と僕は不釣り合い
学校一綺麗な君と
特に取り柄のない俺
中学から片思いをしていて
同じ高校に来た時はとても嬉しくて
告白された時は
夢じゃないかと思った
目の前の君は
顔を赤くして
スカートの裾を握りしめて
一生懸命俺に告白してきた
念願の両思い
でも
俺たちは
数ヶ月で別れた
俺は自信がなかったんだ
「不釣り合いだよね」
「月島との方が絵になる」
そんな声を耳にして
嬉しそうに話をする君が
見えていなかったんだ
なんでと泣く君に
情けなくてとても言えなくて
いつしか君を避けて歩いた
「…」
ツッキーと部活へ向かう途中
「山口さ、いらないこと気にしすぎじゃないの」
「え」
何を言うのかと
彼の顔を見れば
外を見つめるツッキー
目線の先には
渡り廊下に
佇む
君の姿
「周りがさ、とやかく言ったって、そんなのただの妬みとかでショ
いちいち気にしてても始まらないし」
後ずさりする俺を横目に
言うツッキー
「それじゃあ、部活遅れないようにね」
「つ、ツッキー!そんな…」
待ってと言うのもつかの間
俺の叫び声を聞きつけた君が
勢い良く走ってくる
「ひっ」
だっと
校舎の方へ走り
君との追いかけっこが始まった
続く_