第2章 ハイキュー‼
☆影山飛雄☆
☆告白☆
「影山先輩!好きです!!」
中3の時2年の後輩に告白され返事もせずに卒業してしまった
あのときはそれどころじゃなくてなにも思ってなかった
いや、悪いとは思ってたのかもしれない
でも、返事してないことに変わりはない
あいつは俺達のマネージャーで、色々頑張ってくれた
最後の試合であんなことになるまでは
試合終わり、あいつから告白されてなにも言わずに別れて
それ以来あってない
俺ももうすぐ高二になる
あれから一年が経つんだ
バレーのことで必死になった一年
ずっとバレーのことを考えてたつもりでも、気づけばあいつのことが頭から離れなくなる
あいつに返事をしなかったこと
返事をするなら、何て言うのか
ごめんと言うのか、ありがとうと言うのか
告白を受けるのか、断るのか
自分の気持ちがわからない
考えても仕方ない、もう会うことはないんだから
それでも、考えずにはいられない
「おい影山!今日、入学式らしいぞ!かわいい子が入ったって、さっき田中先輩が言ってた!!」
「……」
「無視するなよー!!」
「練習だ」
“かわいい子”
あいつも、確かにかわいかった
…たぶん
くそっ、またあいつのことだ…
今から、練習だぞ!
「影山先輩!!」
頭の中で何度も繰り返した声
何度も繰り返して、たくさん考えてきた
あいつのことを
「おい、呼ばれてるぞ??」
「え?」
振り返ると
あのときの幼さが消えて長い黒髪がよく似合うあいつがいた
「さなえ…」
「先輩、会いたかったです」
あいつを見てわかった
自分の気持ち
「さなえ!」
溢れた気持ちが胸からこぼれて体を動かす
気づけばあいつが胸の中にいて、懐かしい香りがする
「影山先輩、大好きです」
腕の中から顔を出して、笑顔で伝えてくれる気持ち
俺も、それに応えることができる
こんなに嬉しいことはない
「俺も、お前が好きだ」