第5章 銀魂
☆沖田総悟☆
☆プロポーズ☆
「総悟からデートに誘ってくるなんて珍しいね♪」
「なんでぃ、嫌なんですかい?」
「そんなこと言ってないでしょ?とーっても嬉しい!」
「そーですかぃ」
総悟と付き合って、かれこれ3年は経つ
初めて会ったのは総悟が土方さんにバズーカを打ち込んだとき、そばにいた私が巻き込まれて吹っ飛んじゃったんだよね
血相変えて私の所に来てくれた
あの時の総悟は今思い出しても可笑しいくらい焦ってたなぁ
怪我はほとんどなかったのに屯所まで運ばれちゃったからビックリしたよ
擦り傷の手当てをしてもらって帰ろうとしたら『お詫びをするから待っててくれって』言われちゃうし
申し訳ないと思ったけど、少し嬉しくもあった
だって、ずっと好きだったから
町で見かけるときの勇ましい姿とか、非番のときに見かけるだらけた姿とか
いつも追いかけてたから
だからその日、バズーカに当たったのは偶然じゃないんだよね
なんて、昔のことを考えて可笑しくなった
「なに、笑ってんでぃ」
「ううん、昔私たちが出会った時のこと思い出してたの」
「出会った時?」
「総悟が土方さんにバズーカ打って、それで私が飛んでいっちゃったときだよ」
「さなえ、それ俺達が出会った時とは違いやすよ」
「え、うそ!その日じゃないの?」
「さなえはほんとに覚えてないんですねぇ
俺達、ガキの頃にあってるんですぜぃ」
俺達がガキの頃家が近所でよく遊んでた
さなえは男みたいで木登りしたりかけっこしたりするのが大好きだった
いつも二人一緒で、どこにいくのも、なにもするのも一緒
ある日、秘密基地を作ろうって話になって俺達は良い場所を見つける冒険に出た
けど、どこにも良い場所がなくて諦めて帰ろうとしたとき、小さいけどきれいな花畑があった
さなえは目を輝かせて花畑を駆け回って、気づけば冠をつくって遊んでる
いつも男っぽくて荒っぽいけど、優しくて可愛くて
そんなさなえのことがずっと好きだった
花冠をつけて笑うさなえはいつもよりキラキラしてて
俺は思わず言ってしまった
『さなえ!好きだっ!!』
思い出すと恥ずかしいけど、そのとき告白した奴に10年以上たってから告白されたときはかなり嬉しかった
だから、今度も俺から言う
返事はすぐに返せよ?
「俺と、結婚してくれやすか?」