第10章 緑の部屋【R18に出来ました】
「すみません…今日はもう失礼します…。」
武田は鞄を手に取りふらつく足取りで玄関へと向かう。
しかし緑がそれを許さなかった。
「だーめ。ここで俺が素直に帰すと思う?」
緑は武田の腕を掴み、ぐいっと引き寄せる。
紅潮した頬に潤んだ瞳の武田は困った顔で緑を見上げた。
「……そんな顔されると…余計に、ね。」
緑に掴まれているところがより一層熱をもっているように感じた。
武田は抵抗しようと緑の体を手でおしのけようとするがうまく力が入らない。
段々、武田の息も荒くなってきた。
「うまく歩けないんでしょ?しょうがないから俺が運んであげるよ。」
そういうと緑は武田を強引に抱きかかえ、寝室へと向かった。